今日は機能の外部化について、自分の考えを書いてみる。
僕は出来るだけ所有する物を少なくして生活はしているけど、ミニマリストという訳でもない(目指してもない)。僕が認識しているミニマリストの定義は、所有しているもの全てを持って徒歩で移動が可能であること。ただ、はぴらきさん(持ち物が少なすぎるので自転車で楽々引越しできた、真のミニマリスト検定実技試験に合格!)は間違いなくミニマリストであろう。
今の時代なら、突き詰めて行くとお金と服さえあればあとは一切所有しないで生活することも不可能じゃない。おそらくはこれがミニマリストの究極系。結局、お金のある人にしかできない方法なので、一般人には、なかなか実現できそうにはない。お金持ちでない場合は、ある程度、工夫する必要がある。言い方をかえれば、工夫すれば究極に近づくことも可能である。
ミニマリストとは、ざっくりいうと最小限の物で生活するという思想であるという。最小限という言葉は、最も小さい、と最も少ないを意味している。つまり、ミニマリストを実現する手段には、まず二つのアプローチがある。
- 所有するものを少なくする。(最も少ない)
- 所有するものを小さくする。(最も小さい)
所有する物を少なくするという方法には、更に二つに分岐する。
- 必要でない物を無くす、所有しない。
- 必要である物を外部化する。
今回はこの「必要である物を外部化する。」に焦点を絞って書いてみる。
外部化するとは
これは大して特別なことじゃない。身近なところでいうと、ファミリーレストランなどの外食産業がこれにあたる。家庭というのは様々な機能が集約されているわけだけれど、ファミリーレストランは、家庭のもつ機能のうち、炊事を外部に切り離した。
現代において、一人暮らし、核家族が増加しているというのは、小学校の社会科の授業でも習うことであるけれど、炊事に限らず、家庭の持つ様々な機能を外部化できるようになったことで、一人でも生活できる環境が整ったというのも、要因の一つにもなっているだろう。
上記の例は、炊事という作業についてだけれど、物に関しても同じで、所有している物が持つ機能を、外部に切り離すことになる。長くなったけど、ここで「必要である物を外部化する」という具体例を書いてみると、冷蔵庫がそれにあたる。僕は冷蔵庫を持っていない。冷蔵庫の機能は食品スーパー、コンビニ等(外部)に切り離している。
冷蔵庫を持つ意味は食材を保存することと、いつでも食材を使用できる。ということだろうけど、機能自体は「食材を保存すること」の1機能だ。「いつでも食材を使用できる」というのは機能ではなく、「食材を保存する」機能を所有することで得られる副次効果なので機能というわけではない。
「いつでも食材を使用できる」という効果を重要視しなければ、冷蔵庫は持たなくても別にいいや。となる。結局のところ、自宅の近くに24時間営業のスーパー(西友など)、コンビニがあれば、所有することで得られる副次効果はあまり重要視しなくてもよくなる。ただ、冷蔵庫の例で言えば、重要視しなくてよいかは自宅の環境による部分もある。また、すぐ使ってしまう分だけを買うようにするだけでも、冷蔵庫を不要にできる。
他の外部化例
機能の外部化によって、様々なものを所有する必要がなくなる。ただし、機能によっては金額の高いものもあるので、自分の財務状況の考慮、高くない機能を選択するなど、ちょっと単純にはいかない。これから挙げる具体例でも僕が実際にやっているのは洗濯機くらいの物か(コインランドリーが近ければ洗濯機不要)。金額を度外視すれば以下の物は外部化が可能。
- 家
- 娯楽
- 移動手段
現実的ではないかもしれないけど、それぞれ具体的にしてみる。
家の外部化例
家の持つ機能を分けて考えてみると以下のようになる。
寝床 → ホテル、カプセルホテル、ネットカフェ
台所 → コンビニ、外食
収納 → サマリーポケット、ミニクラ
(月額制 収納サービス)
作業場(勉強など) → カフェ、公共施設
風呂 → 銭湯
洗濯 → コインランドリー、クリーニング
上の例では、寝床のみにホテルを記載しているけど、実際は他の台所、収納、作業場、風呂、洗濯(洗濯機の設置されてるホテルも存在する)の全ての機能を持っているため、ホテルに住むことで自宅機能の全てを外部化できるが、宿泊費用(ホテルにもよるだろうけど)を考えると一般人には現実的じゃあない。
なので、機能ごとに外部化するという案のほうがよっぽど現実的ではあると思う。
娯楽の外部化例
僕が利用している娯楽だけに絞るので、少ないけどこんなところだと思う。
映像(TV・映画など)→ レンタルショップ、Amazonプライムなどの動画サービス
本(漫画等) → ネットカフェ(漫喫)
本の場合は、電子書籍という手もあるけど、一応所有に分類されるかなということで書かなかった。
移動手段の外部化例
これはもともと、外部化されているのが普通だったものが、自家用車の登場により、所有する方が便利という理由から所有が一般的になった。まあそれも、最近は一部の趣味層を除けば、シェアするという、外部化に回帰しはじめている。
車 → レンタカー、カーシェアリング、バス、電車、タクシー
自転車 → レンタサイクル、シェアサイクル
まとめ
ミニマリストというのは、ただ単に持ち物を減らすことが目的でなく、本当に必要な物だけを所有することで、精神的に豊かに暮らすことが目的。なので、ただ物を減らして、物がなくても我慢する。ではなく、無くしても大丈夫なものを切り離す、切り捨てることが重要になる。じゃあ無くしても大丈夫なものってなに?というのを考える方法は、今回書いた外部化する際の過程にある。機能を外部化するには、現在どんな機能を自分が所有しているか把握することだ。現在持っている機能が分かれば、「ああ、この機能。別に要らなかったな。」っていうのが分かると思う。
現状把握って、やっぱり大事だなって思う。
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