生活機能の外部化

今日は生活機能の外部化について、考えてることを書いてみます。

CONTENTS

  1. はじめに
  2. 外部化するとは
  3. 他の外部化例
  4. 家の外部化例
  5. 娯楽の外部化例
  6. 移動手段の外部化例
  7. まとめ

1. はじめに

僕は出来るだけ所有する物を少なくして生活はしているけれど、ミニマリストという訳でもない(目指してもない)ので、肩書としてはミニマリスト“系“としています。

僕が認識しているミニマリストの定義は、所有しているもの全てを持って徒歩で移動が可能であることです。その定義でいくと、はぴらきさん(持ち物が少なすぎるので自転車で楽々引越しできた、真のミニマリスト検定実技試験に合格!)は間違いなくミニマリストですね。

今の時代なら、突き詰めて行くとお金と服さえあればあとは一切所有しないで生活することも不可能ではないです。おそらくはそれがミニマリストの究極系。ただそのレベルになると、お金のある人にしかできない方法しか選べないので、一般人にはなかなか実現できそうにはないです。お金持ちでない場合は、ある程度工夫する必要があります。言い方をかえれば、工夫すれば究極に近づくことも可能であるともいえます。

ミニマリストとは、ざっくりいうと最小限の物で生活するという思想であるという。
最小限という言葉は「最も小さい」と「最も少ない」を意味しています。
言葉の意味だけで考えてみるとミニマリストを実現する手段には「二つのアプローチがある。」と、とることもできます。

  • 所有するものを少なくする。(最も少ない)
  • 所有するものを小さくする。(最も小さい)

所有する物を少なくするという方法には、更に二つに分岐します。

  • 必要でない物を無くす、所有しない。
  • 必要である物を外部化する。

今回はこの「必要である物を外部化する。」に焦点を絞って書いてみます。

2. 外部化するとは

外部化するってどういうこと?となるかもしれませんが、これは大して特別なことではありません。身近なところでいうと、ファミリーレストランなどの外食産業がこれにあたります。

家庭というのは様々な機能が集約されているわけですが、ファミリーレストランは家庭のもつ機能のうち、炊事を外部に切り離したものです。

現代において、一人暮らし、核家族が増加しているというのは、小学校の社会科の授業でも習うことであるけれど、炊事に限らず、家庭の持つ様々な機能を外部化できるようになったことで、一人でも生活できる環境が整ったというのも、要因の一つにもなっているかもしれません。

上記の例は、炊事という「作業」についての例となっていますが「物」に関しても同じで、所有している「物」が持つ機能を外部に切り離すことになります。

長くなりましたが、ここで「必要である物を外部化する」という具体例を書いてみると、冷蔵庫がそれにあたります。僕は冷蔵庫を持っておらず冷蔵庫の機能は食品スーパー、コンビニ等(外部)に切り離しています。

冷蔵庫を持つ意味は食材を保存することと、いつでも食材を使用できる。ということだろうけど、機能自体は「食材を保存すること」の1機能です。「いつでも食材を使用できる」というのは機能ではなく、「食材を保存する」機能を所有することで得られる副次効果なので機能というわけではないです。

「いつでも食材を使用できる」という効果を重要視しなければ、冷蔵庫は持たなくても別にいいや。となります。結局のところ、自宅の近くに24時間営業のスーパー(西友など)、コンビニがあれば、「食材を保存する」機能を所有することで得られる副次効果はあまり重要視しなくてもよくなります。また、すぐ使ってしまう分だけを買うようにするだけでも冷蔵庫を不要にできます。ただ、冷蔵庫の例で言えば「いつでも食材を使用できる」という副次効果を重要視しなくてよいかは自宅の周辺環境による部分もあります。

3. 他の外部化例

機能の外部化によって、様々なものを所有する必要がなくなります。ただし、機能によっては金額の高いものもあるので、自分の財務状況の考慮、高くない機能を選択するなど、ちょっと単純にはいきません。これから挙げる具体例でも僕が実際にやっているのは洗濯機くらいの物(コインランドリーが近ければ洗濯機不要)ですね。
金額を度外視すれば以下の物は外部化が可能。

  • 娯楽
  • 移動手段

現実的ではないかもしれないけど、それぞれ具体的にしてみます。

4. 家の外部化例

家の持つ機能を分けて具体的な外部化例を考えてみると以下のようになります。

寝床        → ホテル、カプセルホテル、ネットカフェ
台所        → コンビニ、外食
収納        → サマリーポケット、ミニクラ
(月額制 収納サービス)
作業場(勉強など) → カフェ、公共施設
風呂        → 銭湯
洗濯        → コインランドリー、クリーニング

上の例では寝床のみにホテルを記載しているけど実際は他の「台所」「収納」「作業場」「風呂」「洗濯(洗濯機の設置されてるホテルも存在する)」の全ての機能を持っているため、ホテルに住むことで自宅機能の全てを外部化できますが、宿泊費用(ホテルにもよるだろうけど)を考えると一般人には現実的ではないですね。

なので、結局は機能ごとに外部化するという案のほうがよっぽど現実的ではあると思います。

5. 娯楽の外部化例

僕が利用している娯楽だけに絞るので、少ないけどこんなところだと思います。

映像(TV・映画など)→ レンタルショップ、Amazonプライムなどの動画サービス
本(漫画等)     → ネットカフェ(漫喫)、図書館

本の場合は、電子書籍という手もあるけど、一応所有に分類されるかなということで書きませんでした。

6. 移動手段の外部化例

これはもともと外部化されているのが普通だったものが、自家用車の登場および自家用車の価格が個人で購入可能なレベルになったことにより所有する方が便利、という理由から所有が一般的になったのだと思います。まあそれも、最近は一部の趣味層を除けば、シェアするという外部化に回帰しはじめています。

車   → レンタカー、カーシェアリング、バス、電車、タクシー
自転車 → レンタサイクル、シェアサイクル

7. まとめ

ミニマリストというのは、ただ単に持ち物を減らすことが目的でなく、本当に必要な物だけを所有することで、精神的に豊かに暮らすことが目的。ということなのでただ物を減らして、物がなくても我慢する。ではなく、無くしても大丈夫なものを切り離す、切り捨てることが重要になります。じゃあ無くしても大丈夫なものってなに?というのは個々人の価値観によって異なってくるので人によって違うのですが、今回書いた外部化する際の過程の考え方でそれぞれの人に合った不要なものを判断できると思います。

機能を外部化するには、自分が現在どんな機能を所有しているか把握することが必要です。現在持っている機能が分かれば「あぁ、この機能。別に要らなかったな。」っていうのが分かります。

現状把握って、やっぱり大事だなって思う。