仕事などというのは出来る人だけやればいいと思うんだけど、少なくとも現在の社会においては仕事が出来ない人(働くことが得意でない人)も仕事をしなければいけないことになっている。
働かざる者食うべからずという言葉があるように、生きたければ働けということらしい。ただ、どう考えても、仕事が得意な人だけが働いてた方が、効率はいいし、辛い思いをして働くなんて人は減るだろう。
実際、仕事が得意でない人がリーダーや上司に怒られてるという場面は、社会にでてから何度も見てきた。
怒られている方は勿論嫌な思いをするし、怒るほうも結局イライラしてストレスをためる。
結局どちらの人にも精神衛生上よくない。
酷い人になると、わざわざ別室までいって数時間も説教で帰ってこなかったりする場合もあって、その間二人は手が止まってる。効率が悪いどころの騒ぎじゃない。
全然帰ってこないものだから、僕は思わず隣の人に「仕事して欲しいっすねぇ・・・」って言ってしまった。
10年後の仕事図鑑
上で述べたようなことを常々思ってたわけだけど、先日帰宅時の本屋で平積みされてるのを見て興味を持ち電子版で購入した本「10年後の仕事図鑑。」を読んでたら同じような意見が挙がってた。まあ本の内容的に、その部分はメインじゃないけど。
落合陽一さんと堀江貴文さんの共著で、ここではベーシックインカムを取り入れることにより、贅沢をしたい、働くのが好き・得意、働きたいという人だけ働く、働きたくない人は好きな事して過ごすという社会を実現する案が提示されてた(ベーシックインカムというのは、生活に必要な最低限度の現金を毎月国が給付するという政策の一案)。正直、落合陽一さんという人のことは名前しか知らなかった(以前、joekyoさんが、この人の著書を紹介していたのを見て名前だけ知ってた)し、堀江隆文さんのことは好きでも嫌いでもなかったので、著書も初めて読んだが、割と共感できる事が書かれてた。
内容としては、10年後の仕事図鑑というタイトルである通り、具体的にどんな仕事は減って、どんな仕事が増えるかを予測して述べてはいる。けど、そこはそんなにメインじゃない感じ。テクノロジー(AI、ドローン、ロボットなど最近話題になってる技術)によって社会全体的に未来がどうなるかを語ってる。ざっくりいうと、AI、ロボットなどのテクノロジーで賄える仕事は、人間がする必要は無くなり、人間でないとできない仕事だけを人間が行うようになっていくという。現社会のスピード感だと、10年後にそういう未来が来るというのもありえなくはないかなとは思うけど、必ずくるとまでは思わない。そういう未来が実現したら、僕も楽が出来るかなあ程度に考えた。
どう思うかは人それぞれだろうけど、1読して損はないんじゃないかな。
多動力
ついでに「10年後の仕事図鑑」の隣平積みされてた「多動力」も目に入ったので、電子版で一緒に買って読んでみた。
こっちは堀江貴文さん単独での著書で、1年くらい前に発売されたらしい。が、所々1冊目の本と同じ内容が散見される。しかも、この本の中で、これまで沢山本出してるけどどれも過去のインタビューや別の本で散々語ってきたことしか書いてないから内容は似通ってるって自分で言っちゃってる。勿論違う部分もあるけど、2冊読んだだけで「あれ、これさっきの本でも見たな」ってのが結構あったので、とりあえず、この人の著書を読んだことが無い人で、これから読んでみようかなって思ったら、その時点での最新1冊だけ読んで他のは別に読まなくてもいいのかもしれない。
一応、僕が個人的に気になったところとしては、以下の点。
- 電話をしてくるやつとは仕事するな。
流石に極論過ぎるとは思ったけど、同意できる部分もある。要するに電話は相手の予定や状況を無視して、割り込んでくる。
リズムが崩される。
リズムが崩れたことによる一時的な生産性の低下。
生産性の低下により、時間をロスする。
時間泥棒だ。という考えのようだ。
正直気持ちはわかる、メールで事足りるのに電話してこられるのとか、僕も好きじゃない。今気持ちが乗ってきた!って時に電話くると、折角乗ってきたテンションがリセットされる。
あとログに残らないし、しかもそういうやつに限って言った言わないの話を持ち出す。
そもそも僕も電話嫌いなので無くしたいくらいだけど、会社員でいるうちは色々なしがらみがあるので無くせそうにない。本来所有したくもない機能には出来るだけお金掛けたくもないので、しぶしぶIP電話で妥協してる(パソコンと携帯電話の通信費)。
- 住居なんてものはホテルで十分。
これも共感は出来るが、先日の投稿(生活機能の外部化)でも書いたとおり、金銭的な理由でなかなか真似出来る人は少なそうだ。僕もお金に余裕があるなら是非そうしたいくらいだが。
出張で何度かホテルは使ったけど、普通のビジネスホテルでも案外快適。結局、スマホとパソコンさえあれば家にいるのと大差ないし。本も電子書籍なら、出張先だろうがどこだろうが、家と同じ蔵書。
金銭的問題が解決するなら、実際、家なんてものは必要がすでに無いということは実感済みだ。
有名どころで言うと、映画評論家の淀川長治さんは生涯最後の10年ほどをホテルで暮らしていたという。もう亡くなってずいぶん経つから、知らない人もちらほらいるんだろうか。日曜洋画劇場で、その日に放映する映画の解説してた「サヨナラ、サヨナラ・・・サヨナラ!」の人。
ただし、「住民票を置ける」という機能は日本国に住む上で必ず所有しないといけない機能なので、住民票が置ける家だけは持っておかなくてはいけないですが。