3月21日に楽天証券において、利用者の口座が乗っ取られ勝手に取り引きされる被害が発生していることが公表されニュースとなりました。
今回は不正取引のニュースを受けて個人で出来る取り組みを実施したのでその内容について記載します。
1.はじめに
不正取引のニュース自体は楽天証券で起きたことなのでおもだった設定の変更は「楽天証券」を重点的に行いましたが、他の楽天系のサービス「楽天銀行」「楽天カード」等や「マネーフォワードME」においても併せて対策を行いました。
以下、今回対応を行った対象です。
・楽天市場
・楽天証券
・楽天カード
・楽天銀行
・楽天ポイント
・楽天ペイ
・楽天モバイル
・マネーフォワードME
2.対策の種類
対策についてはおおきく分けて二つの考え方があります。
・不正取引の防止
・不正取引の早期検知
この二つの考え方を対策の方針とし不正取引を未然に防ぎつつ、もし不正取引が行われたとしても、少しでも被害を抑えるためにすぐに検知できるようにしておきます。
この方針に沿って今回は設定を行いました。
3.不正取引防止設定
この方針に関わる設定変更は「楽天証券」で行いました。
設定変更の内容は以下の3点です。
・ログインパスワードの変更
・ログイン追加認証設定
・未使用口座・取引を解約
3-1.パスワード変更
①楽天証券のサイトにログインして「マイメニュー」→「基本情報(マイナンバー・ログイン関連)」をクリックします。

②「お客様情報一覧」画面にて「ログインID・パスワード・取引暗証番号」をクリック

③「ログインID・パスワード・取引暗証番号」画面にて「ログインパスワード」の変更ボタンをクリック

④必要事項を入力して変更
以下の項目を入力して「変更」ボタンをクリック
・「現在のログインパスワード」
・「新しいログインパスワード」
・「もう一度入力してください」

⑤パスワードの変更が完了

変更したパスワードはメモして忘れないようにしておきましょう。
3-2.ログイン追加認証設定
①楽天証券のサイトにログインして「マイメニュー」→「セキュリティ設定」をクリックします。

②「セキュリティ設定」画面にて「ログイン追加認証」の「設定変更へ」ボタンをクリック

③「認証コードを送信する」ボタンをクリック

④登録しているメールアドレス宛に送信される「追加認証コード」を確認

⑤楽天証券の画面に戻ってメールで送られてきた認証コードをクリックして「設定する」ボタンをクリック
※認証コードは入力の順番もチェックされるので、送信されてきた通りに入力します。

⑥ログイン追加認証の設定が完了します。

これで次回からログインする際は、毎回コード認証が必要になります。
3-3.未使用口座・取引を解約
今回の楽天証券での不正取引の事例では中国株が勝手に買われたという例もあるので不正取引されるにしても少しでも取引が限定されるように、未使用の口座・取引を解約しておきます。
①楽天証券のサイトのトップ画面から「マイメニュー」→「申込が必要なお取引」をクリックします。

②「申込が必要なお取引」画面にて開設済の取引を確認
私の場合は「信用取引(国内株)」「FX」(楽天FX)を追加で開設していました。
※「外国証券」と「外貨建MMF」は楽天証券に口座開設した時点で一緒に開設されるものだったと思います。
この画面では「個別口座(信用取引口座、先物・オプション取引口座、海外先物取引口座、特定口座)解約をご希望の方はこちら」をクリック

③「口座解約依頼書を印刷する」をクリック

④「口座解約依頼書」のPDFが表示されるので、画面右上のダウンロード(保存)ボタンをクリック

⑤「名前を付けて保存」画面が表示されるので、保存先を指定して「保存(S)」ボタンをクリック
今回は保存先をデスクトップに指定しました。

⑥ファイルが保存できたらPDFを印刷します。

⑦印刷したら必要事項を記入して送付します。
個別口座のみ解約の場合は「1」の記入と、「3」のところの該当する口座にチェックいれて送付します。
私の場合は「信用取引」を解約するので「信用取引口座解約」にチェックをいれて送付しました。

ちなみに「外国証券」のみの解約はできないようでした。
今回は中国株で不正に取引されたというニュースを見たので、外国証券の取引をしていない私としては外国証券の口座も解約したかったのですがしょうがない。カスタマーに連絡すれば取引制限みたいなことは出来るようですが。
また、楽天FXも使ってなかったので解約したかったのですがこれも一回開設すると解約できないようです(なんでやねん!)。
なので、もしFXをする予定がない人は楽天FXの開設はしない方がいいです。
私は投資を始めた当初に色々手を出していたので、使うかなと思って開設しちゃってました…
4.不正取引早期検知設定
この方針に関わる設定変更は以下の3点です。
・メールアドレスを集約
・各種通知メールの設定
・広告系メール配信停止
4-1.メールアドレスを集約
メールアドレスはキャリアメールは一切使わず、GoogleアカウントのG-mailしか使っていませんでしたが、Googleアカウントを2つを使用していてそれぞれ以下の用途で使い分けていました。
①メインアドレス
②サービス登録用アドレス
分類 | 用途 |
---|---|
①メインアドレス | Googleの他のサービス(Googleフォト、Gドライブ等々)を利用したり、他の人とメールでやり取りする時に使っていたアカウント |
②サービス登録用アドレス | Amazonとか、PixivとかWEB系のサービス登録で使用するアカウント。ここに銀行、証券、クレカ等もここで登録 |
メインで使用している金融サービスが楽天関連のみなので、ここにもう一個別に資産管理用のGoogleアカウントを別途作成して、楽天関連と家計簿サービス(マネーフォワードME)のみ登録するアドレス用意してこの3つめのGoogleアカウントに集約しました。
以下が新規で作成した資産管理用GoogleアカウントのGメール画面です。
集約したサービスのラベルだけ先に作っておいて、各楽天サービスの登録メールアドレスを変更しました。

以下、3つめのG-mailに集約したサービス
・マネーフォワードME
・楽天カード
・楽天会員
・楽天ペイ
・楽天ポイント
・楽天モバイル
・楽天銀行
・楽天市場
・楽天証券
移行元のアカウントからは特にメール移行はしませんでした。
残しておく必要があるほど重要なメールは基本的にないためです。
この設定を行った理由は以下の3点です。
・メールで通知される情報が他のサービスのメールに埋もれることを防ぐ。
・楽天用に作ったアドレス以外のメールアドレスに「重要な通知」みたいなタイトルでメールが来ても詐欺メールだとすぐにわかるようにする。
・他のサービスと同じアドレスを使用していると他サービスで個人情報が流出した時に、芋づる式で資産管理関連の登録アドレスまで洩れそうだったので完全に切り離したかった。
集約しただけだと、必要な通知、不要な通知が入り乱れて送信されてきてしまうので、以降の設定で必要な通知のみに切り替えていきます。
4-2.各種通知メールの設定
ここでは必要な通知のみを有効にして、不要な通知を無効にします。
何が必要な通知で、何が不要な通知かは人それぞれかと思いますが、私の場合は以下の3つを必要な通知としました。
・約定通知
・ログイン通知メール
・投信取引通知メール
それぞれ不正に取引されたり、不正にログインされたりしたときにすぐわかるようにするため必要と判断しました。
約定してしまった取引については取り消しできませんが、投信については約定まで期間があるのですぐにわかれば取り消すことができるので早期検知は重要だと考えています。
①楽天証券のサイトにログインして「マイメニュー」→「メールサービス」をクリックします。

②「メールサービス」画面が開いたら「現在のメールの配信状況を確認する」ボタンをクリック

③「メールサービス確認・変更」画面で「約定通知受信用」のメールアドレス「登録」ボタンをクリック

④「同意する」ボタンをクリック

⑤登録するメールアドレスを入力して「送信」ボタンをクリック

⑥入力したメールアドレスに仮登録メールが送信されるのでメールに記載の認証キーを入力して「登録」ボタンをクリック

⑦これで約定通知用のメールアドレス登録が完了
つづけて約定通知を有効にしていくので「メールサービス確認・変更(メールアドレス)へ戻る」をクリック

⑧「約定通知メール」の「変更」ボタンをクリック

⑨通知を有効に選択して「確認」ボタンをクリック
私の場合は取引が行われたことがわかればいいので「簡易通知」を選択しました。
「詳細通知」だと「何の銘柄を」「いくつ」「いくら」取引したかがわかるのでこれに関しては「詳細通知」でもいいかもしれませんが、まぁここはお好みで。

➉「変更」ボタンをクリック

⑪約定通知メールの有効化が完了です。

「ログイン通知メール」と「投信取引通知メール」も同様に配信登録しておきます。


私の場合は既に配信登録されていたので特に操作は不要でしたが「メールサービス確認・変更」の画面で下の方にスクロールすれば上記画像の項目があるので、約定通知と同様に「確認・変更」ボタンを押して操作をすすめれば設定できます。
これ以外の以下メールはお知らせだったり、宣伝だったり、メールでわざわざ知らせる必要もない内容だったりなので不要と判断しました。
・銘柄情報通知メール
・配当金通知メール
・国内株式積立通知メール
・米株積立通知メール
・マーケットアロー
・メールマガジン
・獲得ポイント通知メール
・投信お知らせメール
・債券利金・償還通知メール
・貸株・信用貸株 通知メール
・米国貸株 通知メール
・不足金アラート通知メール(国内株式)
・いちにち信用未決済建玉お知らせ
余計なメールがくると、通知のメールが埋もれたり届いたメールをいちいち削除するのが面倒なので停止しておきます。
個別銘柄でデイトレやってたり、信用取引やってる人なら必要そうなもの(不足金アラート通知とか)もありますが、投資信託の積立だけやってるならこれらは一切不要ですね。
4-3.広告系メール配信停止
楽天証券の広告については、前項の「各種通知メールの設定」で不要なものは解除しているので楽天の他のサービスについても余計なメールを停止しておきます。
①楽天銀行
「楽天銀行」公式サイトにログインしたら「登録情報の変更」をクリック

「お客様情報の変更」をクリック

「お客様情報の変更」画面に遷移後、画面を下の方にスクロールするとメールマガジンの設定があります。
メールマガジンを受け取らないに設定しても、基本的に重要な通知やお知らせは送ってくるので「全部受け取らない」に設定しておきます。

②楽天カード
「楽天カード」公式サイト(楽天e-NAVI)にログインしたら「お客様情報の照会・変更」→「メール配信の登録・停止」をクリック

「メール配信の登録・停止」画面が開いたら「すべてのパソコン向けメールを選択/解除」のチェックを外します。
各メールのチェックが外れているのを確認したら「確認画面へ」ボタンをクリック

以下の確認画面にて「パソコン向けメール」「スマートフォン・携帯向けメール」の項目が「選択されたメールはございません。」となっているのを確認したら「登録する」ボタンをクリック

これで楽天カードのメルマガの配信停止が完了しました。

③楽天モバイル
楽天モバイルの公式サイトにログインしてトップ画面の「my楽天モバイル」をクリック

「my楽天モバイル」の画面が開いたら画面右上のサイドメニュー表示ボタンをクリック

メニューが開いたら「お知らせ設定」をクリック

「メール・SMSの通知設定」項目の「おトクなお知らせ」のボタンを無効にして「変更する」ボタンをクリック

楽天モバイルの広告メール配信停止はこれで完了です。
④その他楽天サービス
楽天市場にログインして、会員情報をクリック

「メールマガジンの設定」項目の「楽天からのメールマガジンの確認・停止」をクリック

この画面でメールマガジンの配信が停止できます。
私は全部停止していたので一個も出ていませんが、登録していると一覧ででてきます。
また、ここで停止できない他の楽天系サービスのメルマガについては「このページでは配信停止できないメルマガを確認」のボタンを押します。

他の楽天系サービスのメルマガ一覧がでるので、停止してないものがあればここから「配信停止」のリンクを押すと各サービスのメール配信の設定画面に遷移するのでそれぞれ遷移先で配信停止の操作を行います。

⑤マネーフォワードME
マネーフォワードにログインしたらトップ画面の「設定」→「メールの配信設定」をクリック

ここで不要なメールのチェックを外します。

マネーフォワード ME で私が配信停止したのは以下の4つです。
・ウィークリーメール
・マンスリーメール
・サービスに関するお知らせ
・お得なお知らせ
アラートメールに関しては、各サービス側で通知設定しているのでなくてもいいですが一応設定してます。
5.設定外の対策
ここまで各サービスの設定側で対策を行いましたが、設定外でも普段の行動で対策しておくようにします。
各種通知メールで重要なメールしかこないようにしましたが重要な通知メールがあった場合、公式のサイトや公式のアプリ上でも通知がきているので、公式サイトにログイン、またはアプリを開いて通知が正しいか確認します。
また、メールにはリンクが付いている場合もありますが、メール上のリンクは押さずに公式サイト、公式アプリ上で詳細を確認するようにします。
通知メールはあくまで通知の確認だけです。
「なんらかの重要なお知らせがある」ということを知る為だけに使います。
通知の内容はすべて公式サイト、公式アプリで確認。を意識します。
6.おわりに
今回は「楽天証券不正取引のニュース」をうけて私が行った各種設定について紹介しましたが、この他にも楽天銀行であれば出金限度額の設定、ATMの利用制限。楽天カードであれば、利用限度額の設定などがあるので各々で必要な設定をそれぞれ追加しておくと良いと思います。
広告メールの停止や取引口座の削減などは楽天さんも営利企業なので、企業側からしたらやって欲しくはない対応なのかもですが、消費者も自身で考えて自分にとって有益な選択を実施すべきだろうと考えます。
とはいえいつも有益なサービスを提供してくださる楽天様には感謝しております。
今回は以上です。
それではまた!