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RfromL.comです。
高機能テキストエディタ「サクラエディタ」のおすすめの設定についてです。
CONTENTS
1.はじめに
2.おすすめの設定
2.1.タスクバーにピン留め
2.2.ファンクションキーの表示
2.3.横スクロールの設定
2.4.タイムスタンプ設定
2.5.排他設定のOFF
2.6.折り返し方法の設定
2.7.タブバーの非表示
2.8.自動更新の無効化
3.おわりに
1.はじめに
これまで当ブログで何度も登場している高機能テキストエディタ「サクラエディタ」についてですが、今回はサクラエディタでのおすすめの設定について紹介します。
今回紹介しているおすすめの設定は、他の人がおすすめしている設定と逆の設定をしているものもあります。こういった設定周りは本来どちらが正解というものでもないのであくまで「僕がおすすめする設定」ということでとらまえていただけると幸いです。
なお、今回の記事を書くにあたって使用している環境は「Windows11 Home Edition 64bit版」となっています。Windowsの過去バージョンと基本的に違いは無いですが、Windowsのバージョン違いによって画面のデザイン等に多少の差異がる可能性はありますのでご認識ください。
2.おすすめ初期設定
2.1.タスクバーにピン留め
インストール時に「デスクトップ上にアイコンを作成する」を選択しておくと、デスクトップ画面にショートカットアイコンが作成されています。
このショートカットアイコンを右クリックしてメニューを表示します。
表示されたメニューの中から、「その他のオプションを表示」をクリックします。
更にメニューが表示されるので「タスクバーにピン留めする(K)」をクリックします。
タスクバーにサクラエディタのアイコンが追加されます。
サクラエディタを使う際は、このアイコンをシングルクリックで起動できます。
2.2.ファンクションキーの表示
設定の説明
ファンクションキーの表示は複数の文字コードを取り扱う現場で設定しておくと便利な設定です。
使用用途としてはサクラエディタで開いているファイルに対して、文字コードを指定して開き直す操作を行う際に使います。
設定手順
設定手順1.サクラエディタ起動後のメニューから「設定(O)」をクリックします。
設定手順2.表示されたメニューの中から「ファンクションキーを表示(K)」をクリックします。
設定手順3.サクラエディタの画面下にファンクションキーが表示されます。
設定自体はこれで完了です。
使用方法
ここからは実際の例を示しながら使用方法を説明します。
まずはファンクションキーを使用する際の事象の説明です。
例えば、以下のように文字コード「EUC」「SJIS」「UTF-8」のファイルがあったとします。
ファイル名に記載された通り、それぞれの文字コードがEUC、SJIS、UTF-8で作成されているファイルです。
このファイルをサクラエディタで開くと、ファイルで使用されている文字コードを自動判別してファイル内容を表示してくれます。
ところが、たまに自動判別がうまくいかずファイルの文字コードと異なる文字コードでサクラエディタが開いてしまうときがあります。そうなると、文字コードが合っていないので表示が文字化けします。
以下の画像は、文字コード「EUC」で作成されたファイルを「UTF-8」のファイルとして開いた場合です。
このように文字コードが合っていないと日本語部分が文字化けしてしまいます。
この状態を解消する為、文字コードを指定して開き直す時にファンクションキーを使用します。
使用手順1.文字化けした状態でファイルを開いているサクラエディタで「CTRL」キーと「ALT」キーを同時に押しっぱなしにします。すると以下画像のようにファンクションキー領域の表示が切り替わります。
使用手順2.今回の例では「UTF-8」で開かれている「EUC」ファイルなので、ファンクションキーの中の「EUCで開き直す」をクリックします。
すると、文字コード「EUC」でファイルが開き直されて文字化けしていた箇所が正しく表示されます。
使用する手順としてはこの2手順です。
文字コードを指定して開き直す方法は、メニューの「ファイル(F) > 開き直す(W)」で進んだ先で各文字コードで開き直すメニュー一覧が表示されるので、ここで開き直したい文字コードを選択することでも同じことができます。
上記のようにメニューから同様の操作を行うことはできますが、ファンクションキーでやったほうが若干速いので、僕はファンクションキーで文字コードの変更を行っています。
2.3.横スクロールの設定
設定の説明
横スクロールの設定は自宅パソコン、現場パソコン両方に設定しておくと便利な機能です。
機能としては、以下の図のように1レコードが横に長いファイルを開いた場合を例とします。
上記のファイルを開いた状態で、サクラエディタのウィンドウ幅を狭くするとウィンドウからはみ出た部分がウィンドウ外に隠れるため、横スクロールバーをマウスでドラッグしてスライド操作しないと見えなくなってしまいます。
この横スクロールを、マウスのホイール操作で行えるようにする設定です。
設定手順
設定手順1.サクラエディタ起動後のメニューから「設定(O)」をクリックして表示されるメニューで「共通設定(C)」をクリックします。
設定手順2.「共通設定」の画面が開いたら「全般」のタブを選択。
設定手順3.プルダウンリストの中から「SHIFTキー」を選択します。
設定手順4.プルダウンに「SHIFTキー」が設定できたら「OK」ボタンをクリックします。
上記の設定後、横に長いファイルの画面で「SHIFTキー」を押しながらマウスのホイール操作を行うと、横スクロールするようになっています。
設定時のプルダウンリストには「SHIFTキー」以外の選択肢もありましたが「Microsoft Edge」や「Google Chrome」などのブラウザの横スクロールも「SHIFTキー」+ホイール操作なので同じ設定にしておいた方が迷わなくて良いです。
2.4.タイムスタンプ設定
設定の説明
サクラエディタでメモをしている時、メモした日時も一緒に記載しておきたい場合があります。
そんな時、以下のショートカットキーで現在日付、現在時刻を入力する事が出来ます。
ショートカットキー | 機能 |
[ALT]キー + [;](セミコロン)キー | 現在日付を入力 |
[ALT]キー + [:](コロン)キー | 現在時刻を入力 |
実際に入力すると以下のよう入力されます。
このままでも普通に使えるショートカットキーなのですが、個人的に気になるところがあります。
- 日付時刻を連続で入力した時、日付と時刻の間にスペースが欲しい
- 現在日付に曜日も欲しい
- 月日と時刻の数字部分は2桁で表示して欲しい
1点目「日付時刻を連続で入力した時、日付と時刻の間にスペースが欲しい」についてです。
日付と時刻を連続で入力すると、以下のように日付と時刻がくっついてしまっています。
この状態だと見辛いので間に半角スペースを設定します。
2点目「現在日付に曜日も欲しい」についてです。
これはそのままの意味で、例えば「2022年3月15日」なら末尾に曜日の「(火)」をつけたいです。
3点目「月日と時刻の数字部分は2桁で表示して欲しい」についてです。
日付が「2022年3月1日」、時刻が「午前1時1分1秒」の場合
日付「2022年03月01日」、時刻「01時01分01秒」
という風に月日、時刻部分が1桁数字の場合は頭0埋めで2桁表示したいです。
この3つの気になる点を解消する為、タイムスタンプの設定を少し変更します。
設定手順
設定手順1.サクラエディタ起動後のメニューから「設定(O)」をクリックして表示されるメニューで「共通設定(C)」をクリックします。
設定手順2.「共通設定」の画面が開いたら「書式」のタブを選択します。
「書式」の画面に切り替わったら「日付書式」と「時刻書式」の部分にあるラジオボタンを「標準」から「カスタム」に変更します。
設定手順3.書式設定部分の記述をそれぞれ以下表の変更後の記述に変更して「OK」ボタンをクリックします。
変更前 | 変更後 |
yyyy’年’M’月’d’日(‘dddd’)’ | yyyy’年’MM’月’dd’日(‘ddd’) ‘ |
tthh’時’mm’分’ss’秒’ | HH’:’mm’:’ss |
設定手順4.設定画面を閉じたら、実際にショートカットキーでタイムスタンプを入力して設定が反映されて書式が変わっていることを確認します。
今回紹介した設定内容は僕が使用している設定ですが、日付、時刻の書式については、設定部分の記述で自由に変更できるのでこうしたいという書式があれば変更してみてください。
2.5.排他設定のOFF
設定の説明
排他設定がONになっていると、サクラエディタで開いているファイルに対して別の人が開こうとした時、後から開いた人は編集できないように読み取り専用でファイルを開かせるようにする設定です。
例えば「編集ファイル.txt」を排他設定がONになっているサクラエディタで開ているとします。
同じファイルに対して別のプロセスで開く(ほかのパソコンから開くなどする)と書き込み禁止のダイアログが表示されます。このダイアログは「OK」ボタンをクリックして操作を進めてみます。
「上書き禁止」モードでファイルが開かれます。この状態で開いたファイルは一切編集ができない状態となっています。
サクラエディタ以外で対象のファイルにアクセスした場合の例として、コマンドプロンプトで対象のファイルを消そうとしてみます。
メッセージが表示され別プロセスからはファイル削除など変更が行えないことがわかります。
この排他設定をOFFにして、編集中のファイルに対して別のプロセスが割り込み編集できるようにします。
設定手順
設定手順1.サクラエディタ起動後のメニューから「設定(O)」をクリックして表示されるメニューで「共通設定(C)」をクリックします。
設定手順2.「共通設定」の画面が開いたら「ファイル」のタブを選択。
「ファイル」タブの画面に切り替わったら「ファイルの排他制御」の部分のプルダウンを選択します。
設定手順3.プルダウンリストの中から「しない」を選択します。
設定手順4.プルダウンに「SHIFTキー」が設定できたら「OK」ボタンをクリックします。
「OK」ボタンをクリックして「共通設定」画面が閉じられれば、設定は完了です。
設定後のサクラエディタで実際にファイルを開いた状態にして、別プロセスから同じファイルを別のサクラエディタで開いても上書き禁止モードにならずに開けるようになっているか確認します。
上記の設定完了後の排他状態の確認に際しては同じパソコン内に2つのサクラエディタ実行ファイル(exeファイル)を配置して別プロセスとなるようそれぞれのサクラエディタ実行ファイルで開いています。
2.6.折り返し方法の設定
設定の説明
サクラエディタの初期設定では折り返しの設定が[指定桁で折り返す]に設定されており「120」になっています。
サクラエディタはコーディングで使用することよりもデータ加工、データ調査で使用することが多いです。実際の現場でファイルの1レコードの桁数が「120」を超えることは珍しくないので、勝手に折り返されると見づらくなってしまいます。
例として「120」桁で折り返す設定になっているサクラエディタで、レコード長「150」桁のファイルを開くと以下のように表示されます。
折り返し方法の設定を「折り返しなし」にしておくと、勝手に折り返されなくなるので現場のサクラエディタでは設定しておくとデータファイルを開いた時に見やすいくなります。
設定手順 パターン①「折り返さない設定」
メニューから「設定(O)」>「折り返し方法(X)」>「折り返さない(X)」を選択します。
設定が完了すると「120」桁で折り返さずに表示されるようになります。
通常時の設定としては「折り返さない」にしておくのがおすすめの設定なのですが、場合によっては特定の桁数で折り返す設定にしたい場合もあります。
設定手順 パターン②「指定桁で折り返す」
折り返す設定にするにあたり、例として1レコード長が15桁で「改行コードなし」ファイルを開く場合を想定して手順を説明します。
想定例の1レコード長が15桁「改行コードなし」ファイルを「折り返さない」設定のサクラエディタで開くと以下画像の通り、全データを1レコードとして表示されます。
設定手順1.ファイルをサクラエディタで開いたらメニューの「設定(O)」>「タイプ別設定(Y)…」をクリックします。
設定手順2.「タイプ別設定」画面が開いたら「スクリーン」タブを選択し、レイアウトの折り返し方法(<)のプルダウンをクリックします。
設定手順3.プルダウンリストから「指定桁で折り返す」を選択します。
設定手順4.「折り返し桁数」の入力欄の値を折り返したい桁数に書き換えます。
今回はレコード長が15桁のファイルを開くので「15」と入力しています。
値が入力できたら「OK」ボタンをクリックして設定画面を閉じます。
ファイルが15桁で折り返されて表示されるようになりました。
ここでは折り返し方法の設定として、以下2つのパターンを説明しました。
- 「折り返さない」設定
- 「指定桁で折り返す」設定
通常時の設定としては「折り返さない」にしておくのがおすすめの初期設定なのですが、場合によっては特定の桁数で折り返す設定にしたい場合もあるので、両方の設定方法を知っておくと役に立ちます。
2.7.タブバーの非表示
設定の説明
タブバーは複数のファイルをサクラエディタで開いた時にファイル毎にウィンドウを作らずにウィンドウにタブを表示させることでひとつのサクラエディタのウィンドウにまとめることが出来る機能です。
良く見かける例として、Microsoft Edge、Google ChromeなどWEBブラウザの表示は基本的のこの設定になっているのでイメージしやすいと思います。
以下の画像がタブバーを表示している場合のサクラエディタの画面です。
このタブバーを非表示にして、1ファイルに対して1ウィンドウで表示するようにします。もともとタブバーが非表示の設定になっていれば、この設定手順は不要です。
設定手順
設定手順1.サクラエディタ起動後のメニューから「設定(O)」をクリックして表示されるメニューで「共通設定(C)」をクリックします。
設定手順2.「共通設定」の画面が開いたら「タブバー」のタブを選択。
「タブバー」の画面に切り替わったら「タブバーを表示する(D)」のチェックボックスがONになっていたらクリックしてOFFにします。
設定手順3.「タブバーを表示する(D)」のチェックボックスが外れているのを確認したら「OK」ボタンをクリックして設定画面を閉じます。
タブバーを非表示にすると、1ファイルごとに1ウィンドウで表示されるようになります。
タブバーについては、おすすめしている人が比較的多いように感じます。タブバーの表示・非表示の設定は好みなので自分に合う設定を選べば良いのですが、僕の場合は「非表示」(タブバーは無効化)の方をおすすめの設定と考えています。
2.8.自動更新の無効化
設定の説明
自動保存は、サクラエディタでファイルを編集している際に一定時間経過するごとに編集内容を自動で保存してくれる機能です。
ファイルを開いた状態でファイルに対して何かしらの変更を加えた場合、エディタのタイトル部分に「(更新)」と表記されます。
自動保存設定で指定した一定時間を経過すると、編集内容が自動的に保存されるとエディタのタイトル部分から「(更新)」の表記が消えます。
自動保存してくれる機能というのは、今となってはいろんなソフトで標準的に備わっている機能でだいたいがデフォルトの設定でONになっています。
クラウド系のサービスだと僕がぱっと思いつく限りでは全て自動保存されるようになっています。例えばGoogleスプレッドシート、Evernote、WordPressの記事エディタなども自動保存される仕様です。
もともと自動保存の設定がOFF(無効)になっていれば、この設定手順は不要です。
設定手順
設定手順1.サクラエディタ起動後のメニューから「設定(O)」をクリックして表示されるメニューで「共通設定(C)」をクリックします。
設定手順2.「共通設定」の画面が開いたら「ファイル」のタブを選択。
「ファイル」の画面に切り替わったら「自動的に保存する(U)」のチェックボックスがONになっていたらクリックしてOFFにします。
設定手順3.「自動的に保存する(U)」のチェックボックスが外れているのを確認したら「OK」ボタンをクリックして設定画面を閉じます。
この設定も「有効」にしておくことをおすすめしている人はいますが、僕は「無効」にしておくことをおすすめ設定としています。
理由は「自分の意図しない編集にまで保存が行われる」からです。
例えば編集する気もなく見るためだけにファイルを開いたままにしておいた時、ふいに手がキーボードがあたって誤って一部を削除してしまってその削除に気がついていないとします。
通常はタイトルバーに「(更新)」が出ているので気が付く可能性もありますが、自動更新されると「(更新)」の記述まで消えてしまい上書き保存もされてしまうので意図しない削除(意図しない編集)に気が付きにくくなってしまいます。
自動保存を「無効」にしている場合は、編集する度に「[Ctrl]キー + [S]キー」(上書き保存のショートカットキー)でこまめに保存する癖をつけておきます。
これも考え方次第ですけどね。
3.おわりに
今回紹介した設定は実際に僕がサクラエディタで使っている設定ですが、人によっては「この設定は要らないな」と感じるものもあると思います。なので全部を取り入れる必要は無くて、これは使えそうだなと思うものだけ取り入れれば良いと思います。
以上です。
宜しくお願い致します。