【SQL Server】SSMSの知っていると便利なショートカットキー


いつもお世話になっております。
RfromL.comです。

SQL Server Management Studio(SSMS)において、知っていると便利なショートカットキーについてです。


1.はじめに

今回はSQL Server Management Studio(SSMS)において、知っていると便利なショートカットキーについてです。

使用した環境は以下の通りです。

OSWindows11 Home 64ビット
DBMSSQL Server 2019
統合環境SQL Server Management Studio v18.10

いまでは最新のSQL Serverは2022となっており、2019は一個前のバージョンです。
時期的にはそろそろ次のバージョンのSQL Serverも出そうな感じです。
とはいえ、実際に本番環境で稼働する環境はすぐに最新にはならないですし、新しいバージョンになってショートカットキーが増えることはありますが、過去のバージョンのショートカットキーは普通に使えるのが殆どなので、知っておいて損は無いと思います。


2.ショートカット一覧

今回紹介するショートカットキーは以下表の16個です。

No.ショートカット内容
1Ctrl + Z元に戻す
2Ctrl + Y復元する
3Ctrl + Shift + U選択した英字テキストを大文字にする
4Ctrl + Shift + L選択した英字テキストを小文字にする
5Ctrl + K → Ctrl + Cコメントアウト
6Ctrl + K → Ctrl + Uコメントアウト解除
7F8オブジェクトエクスプローラを表示する
8Ctrl + Tab開いているタブを切り替える
9Ctrl + N新規クエリ
10ALT + Xクエリ実行
11ALT + F1テーブル定義
12Ctrl + Space入力補完
13Ctrl + Shift + Rローカルキャッシュの更新
14Ctrl + D結果をグリッドで出力
15Ctrl + T結果をテキスト形式で出力
16Ctrl + Shift + F結果をファイルで出力

3.解説

それぞれのショートカットキーの内容についての解説と実際の動作について記載します。

3-1.「Ctrl + Z」元に戻す

クエリエディタ上での編集操作を一個前に戻します。

以下のように項目名を指定した記述を選択して、*(ワイルドカード)指定に書き換えたとします。

ここで「CTRL + Z」を押すと、操作を戻してくれます。

3-2.「Ctrl + Y」復元する

「Ctrl + Z」(元に戻す)で元に戻した操作をもう一度、実行してくれます。

以下のように項目名を指定した記述を選択して、*(ワイルドカード)指定に書き換えます。

「CTRL + Z」を押して操作を戻します。

今度は「CTRL + Y」を押すと、戻した操作を復元してくれます。

項目名を指定した記述を選択して、*(ワイルドカード)指定に書き換えた操作が復元されました。

3-3.「Ctrl + Shift + U」選択したテキストを大文字にする

カーソル箇所の英字を大文字に変換してくれます。

以下のように「select」の「e」のところにカーソルがある状態で「Ctrl + Shift + U」を押します。

小文字の「e」が、大文字の「E」に変換されてカーソルが「c」の箇所に移動します。

カーソル箇所の英字を大文字にした後、カーソルを次の文字に移動してくれるので「Ctrl + Shift + U」を繰り返し押していくと1文字ずつ大文字に変換してくれます。

まとめて変換したいときは、カーソルで選択状態にしてから「Ctrl + Shift + U」を押します。

以下のように「order by」の部分をカーソルで選択状態にしてから「Ctrl + Shift + U」を押します。

選択していた箇所の英字が、大文字に変換されます。

英字を大文字に変換するショートカットキーなので、日本語部分には影響がありません。

3-4.「Ctrl + Shift + L」選択したテキストを小文字にする

カーソル箇所の英字を小文字に変換してくれます。

「Ctrl + Shift + U」と逆の操作を行うショートカットキーです。

以下のように「SELECT」の「E」のところにカーソルがある状態で「Ctrl + Shift + L」を押します。

大文字の「E」が、小文字の「e」に変換されてカーソルが「C」の箇所に移動します。

大文字にするショートカットキー「Ctrl + Shift + U」と同様にカーソル箇所の英字を小文字にした後、カーソルを次の文字に移動してくれるのでキーを繰り返し押していくと1文字ずつ小文字に変換してくれます。


まとめて変換したいときは、カーソルで選択状態にしてから「Ctrl + Shift + L」を押します。

以下のように「SELECT」の部分から「NAV倍率」のところまでをカーソルで選択状態にしてから「Ctrl + Shift + L」を押します。

選択範囲内で英字、且つ大文字の箇所が小文字に変換されます。

大文字にするショートカット「Ctrl + Shift + U」と同様に、英字を小文字に変換するショートカットキーなので、日本語部分には影響がありません。


3-5.「Ctrl + K → Ctrl + C」コメントアウト

カーソル箇所の行をコメントアウトしてくれます。

以下のように「NAV」のところにカーソルがある状態で「Ctrl + K」を押してから、「Ctrl + C」を押します。

カーソルのあった「NAV」項目の行がコメントアウトされます。

まとめてコメントアウトしたいときは、カーソルで選択状態にしてから「Ctrl + K」→「Ctrl + C」を押します。

以下のように「価格」項目から「出来高」項目までをカーソルで選択状態にしてから「Ctrl + K」→「Ctrl + C」を押します。

選択範囲内が全て、行コメントアウトされます。

なお、このショートカットキーではコメントアウトされていない箇所かどうかの判断は行われません。
選択箇所のそれぞれの行頭に「–」(行コメントアウト)を記述する操作なので、繰り返し「Ctrl + K」→「Ctrl + C」の操作を行うと繰り返したぶんだけ「–」(行コメントアウト)が挿入されます。

試しに「Ctrl + K」→「Ctrl + C」を6回繰り返し行うと以下のようになります。

選択範囲内の行頭にコメントアウトの「–」が6回分入力されます。

3-6.「Ctrl + K → Ctrl + U」コメントアウト解除

カーソル箇所の行コメントアウトを解除してくれます。

以下のようにコメントアウトされた行である「NAV」のところにカーソルがある状態で「Ctrl + K」を押してから、「Ctrl + U」を押します。

カーソル箇所「NAV」項目の行頭にあった「–」が削除されて、コメントアウトが解除されます。

コメントアウトをまとめて解除したいときは、カーソルで選択状態にしてから「Ctrl + K」→「Ctrl + U」を押します。

以下のように「価格」項目から「出来高」項目までがコメントアウトされた状態で「利回り」項目から「時価総額」項目までをカーソルで選択状態にしてから「Ctrl + K」→「Ctrl + U」を押します。

選択範囲内の行コメントアウトが解除されます。

なお、コメントアウトを解除する際、コメントアウトの記述「–」の個数は判断されず、選択箇所それぞれの行頭に「–」(行コメントアウト)があったら「–」を削除するという操作なので「–」が何個もあっても、一回の操作では「–」を一個しか消しません。
また、選択箇所の行頭が「-」(ハイフン)一個の場合には、行コメントアウトではないので反応しません。

試しに行頭に「————」が挿入された箇所を選択して、「Ctrl + K」→「Ctrl + U」の操作を1回行うと以下のようになります。

選択範囲の「利回り」項目から「時価総額」項目までの行頭にあった「–」が削除されます。

3-7.「F8」オブジェクトエクスプローラを表示する

オブジェクトエクスプローラーを非表示にしている場合や、自動的に隠す設定にしている場合に再表示してくれます。

以下のように初期画面ではオブジェクトエクスプローラーは表示されていることが多いですが、エクスプローラー右上の×ボタンで閉じると消えてしまいます。

この状態で「F8」を押します。

オブジェクトエクスプローラーが表示されます。

3-8.「Ctrl + Tab」開いているタブを切り替える。

SSMS上で複数のタブを開いている時に、表示するタブの切り替えを行います。

以下のようにクエリーのタブが3つある状態で「Ctrl + Tab」を押します。

タブを選択する画面が表示されます。
このタブ選択画面では「Ctrl」キーを押したままで、「Tab」キーを押す度に選択しているタブが切り替わります。


3-9.「Ctrl + N」新規クエリ

新規クエリタブを開きます。

以下のようにクエリタブを1個使用している状態で、「Ctrl + N」を押します。

まっさらな新規クエリタブが表示されます。

3-10.「ALT + X」クエリ実行

クエリタブ内のSQL文を実行します。

クエリタブ内に複数のSQL文があった場合は全部実行されます。
以下のように、3つのSQL文がある状態で「ALT + X」を押します。

クエリタブ内に記述されていた以下3つのSQL文が実行され、実行結果が3つ分表示されます。
①価格情報テーブルの参照
②価格情報テーブルのレコード件数取得
③処理日テーブルの参照

ひとつのクエリタブ内で一つだけSQL文を実行したい場合は、対象のSQL文だけを選択して「ALT + X」を押します。

例として「価格情報」テーブルの件数を取得するSQL文だけ実行したい場合は、以下のように「select count(*) from 価格情報」をカーソルで選択状態にして、「ALT + X」を押します。

「select count(*) from 価格情報」のSQL文だけが実行され、実行結果には該当SQL文の実行結果だけが表示されます。

3-11.「ALT + F1」テーブル定義表示

テーブル定義情報を表示します。

以下のように表示したいテーブル名をカーソルで選択状態にして、「ALT + F1」を押します。

選択状態にしていたテーブルの定義情報が表示されます。

3-12.「Ctrl + Space」入力補完

カーソルのある個所のテキストに対して入力補完の候補を再表示します。

入力補完というのはSQL ステートメントの入力時に、テーブルの一覧を表示したり、列名の一覧を表示したりしてくれる機能です。

例として、DB上に以下のテーブルやビューがあった場合
・V価格情報(ビュー)
・価格(テーブル)
・価格情報(テーブル)
・価格情報_RECV(テーブル)
・価格情報_送信用(テーブル)

クエリエディタ上で「価格」まで入力すると、近い文言のテーブルやビューを一覧で表示して選択することが可能です。

入力途中の時は上記のように候補を表示してくれますが、一度入力した後にカーソルをテキストにあわせたりしても、候補は表示してくれません。

「Ctrl + Space」入力補完を行うと、カーソルのある個所のテキストに対して入力候補を表示してくれます。
先ほど例で示したSQL文の「価格」の箇所にカーソルを移動して「Ctrl + Space」を押します。

「価格」に近い文言のビュー、テーブルの一覧が表示されます。


3-13.「Ctrl + Shift + R」ローカルキャッシュの更新

ローカルキャッシュを更新してインテリセンスに最新の状態を反映させます。

インテリセンス(IntelliSense)は前項で記載した入力補完を行う機能の名称です。
SQL Server Management Studio (SSMS) にDBの情報がキャッシュ(保存)されていることで提供される機能なので、DBになんらかの更新・変更を行いキャッシュの情報が最新でないと機能しないことがあります。

例としてselect into で新規にテーブルを作成して、作成したテーブル名を指定したSQL文をクエリエディタに記述してみます。

「価格情報」テーブルからselect into で「価格情報_BK20250421」を作成します。

新規に作成した「価格情報_BK20250421」をselectするSQL文を記述してみると、以下のようにテーブル名の箇所に赤色の波線が表示され「オブジェクト名’価格情報_BK20250421’が無効です。」と表示されます。
これが、ローカルのキャッシュの情報が最新になっていない状態です。
無視してSQL文を実行します。

SQL文を実行した結果「価格情報_BK20250421」の内容が表示されます。
この状態でもSQL文は実行することが可能です。

テーブル名の部分に「価格情報」まで入力して「Ctrl + Space」を押して入力補完を表示しても一覧に新規で作成したテーブル名は表示されません。

「Ctrl + Shift + R」を押して、先ほどと同様に「価格情報_BK20250421」を入力すると赤い波線は表示されなくなります。

入力補完のほうも確認します。「Ctrl + Shift + R」を押したあとに、テーブル名の部分に「価格情報」まで入力して「Ctrl + Space」を押してみると入力候補の一覧に「価格情報_BK20250421」が表示されるようになります。

3-14.「Ctrl + D」結果をグリッドで出力

SQL文を実行した時の実行結果をグリッドで出力するようにします。

以下のように設定で出力結果をテキストで出力するようにした状態で「Ctrl + D」を押します。

もう一度SQL文を実行すると以下のように実行結果がグリッドで表示されます。

3-15.「Ctrl + T」結果をテキスト形式で出力

SQL文を実行した時の実行結果をテキストで出力するようにします。

以下のように設定で出力結果をグリッドで出力するようにした状態で「Ctrl + T」を押します。

もう一度SQL文を実行すると以下のように実行結果がテキストで表示されます。

3-16.「Ctrl + Shift + F」結果をファイルで出力

SQL文を実行した時の実行結果をファイルで出力するようにします。

「Ctrl + Shift + F」を押した後に、以下のSQL文を実行します。

「結果の保存」画面が表示され保存先とファイル名の指定ができます。

保存を実行すると、指定した先に指定したファイル名で出力結果が保存されます。

保存したファイルをテキストエディタなどで開いてみると、SQLの実行結果が保存されています。


4.おわりに

個人的に使用頻度が特に高いのは以下の5つでしょうか。

「Ctrl + Z」元に戻す
「Ctrl + Y」復元する
「Ctrl + N」新規クエリ
「ALT + X」クエリ実行
「ALT + F1」テーブル定義

「元に戻す」と「復元する」については、SQL Serverに限らずほとんどのソフトウェアで同じショートカットキーなので特に頻度は高いです。

ほかのショートカットキーも覚えると非常に便利ですが、一回で全部覚えるのは難しいです。
実業務で毎日使っているうちに体が覚えてくるので、最初のうちは意識して使う必要はあると思います。

以上です。
宜しくお願い致します。


タイトルとURLをコピーしました