いつもお世話になっております。
RfromL.comです
今回はExcelのオートシェイプ(以降「図形」と表記)から背景透過した画像を作成する方法についてです。
CONTENTS
1.はじめに
2.手順
2.1.手順①図形をコピー
2.2.手順②ペイント3Dを起動
2.3.手順③キャンバスを透明化
2.4.手順④図形を貼り付け
2.5.手順⑤ping形式で保存
3.保存形式の違い
4.おわりに
1.はじめに
ブログを書いていたりすると、画像を使って説明したい時があります。
そんな時、Excelの図形で作成してペイントに貼り付けて画像ファイルにしているのですが、作成した画像によっては余白部分ができてしまいます。
今回はその余白部分を透明化して画像を作成する手順についての説明です。
実際の画像をもとに事象を説明します。
たとえば下図のような図形と画像をExcel上で作成していたとします。
この図形と画像部分をコピーしてそのままペイントに貼り付けて画像を作成すると、画像がない余白部分は白色で塗られたものとして画像ファイルに保存されてしまいます。
実際にペイントで保存した画像ファイルをWindowsのフォトアプリなどで開いてみると以下のように表示されます。
今回説明する余白部分を透明化して保存する手順で作成した画像ファイルを、Windowsフォトアプリで開くと以下のように表示されます。
余白部分が透明なので、フォトアプリウィンドウの背景色(ダークモードを設定しているパソコンなので濃いグレー)がそのまま表示されています。
2.手順
今回の手順で使用するソフトは以下の通りです。
・MS-Office Excel
・Windows標準ソフト ペイント3D
ペイント3Dに関してはWindows10から追加された機能で、Windows11でも使用できます。
2.1.手順①図形をコピー
Excelを開いて、画像ファイルにしたい図形を選択しコピー(Ctrl + C)します。
2.2.手順②ペイント3Dを起動
「Windowsボタン + Rキー」で「ファイル名を指定して実行」のダイアログを表示します。
入力欄に「ms-paint:」と入力して「OK」ボタンをクリックします。
これで「ペイント3D」が起動します。
今回は「ファイル名を指定して実行」から起動していますが、「すべてのアプリ」の一覧から選択して起動もできます。
起動しやすい方で起動してください。
2.3.手順③キャンバスを透明化
ペイント3Dが起動したら、メニューバーの「キャンバス」をクリックします。
ペイント3Dの右側に「キャンバス」のペインが表示されるので「透明なキャンバス」のスイッチをクリックして「オン」にします。
透明なキャンバスを「オン」にすると、キャンバスが白く表示されていたのが、キャンバスの枠を残して背景のグレー一色になります。
これでキャンバスが透明化されたので、この状態で作成された画像は背景色が透明になります。
2.4.手順④図形を貼り付け
手順①でコピーした図形を貼り付け(CTRL + P)ます。
張り付けた図形のサイズが、キャンバスサイズを超えていると背景色透明とはいえ左右上下に余計な空間ができてしまうのでキャンバスサイズを小さくしておくとよいです。
2.5.手順⑤ping形式で保存
ペイント3Dのウィンドウ左上にある「メニュー」をクリックします。
「名前を付けて保存」をクリックします。
「コピーとして保存」の「ファイル形式の選択」部分で「画像」と書かれたボタンをクリックします。
「名前を付けて保存」の画面が表示されるので、ファイル名を編集、保存先を選んで保存します。
この時「ファイルの種類」は「2D – PNG(*.png)」を選択してください。
「ファイルの種類」に「2D – PNG(*.png)」を選択したら「保存」ボタンをクリックで保存します。
これで、背景透過したpng画像ファイルが作成されます。
これをフォトアプリで開くと以下のように表示されます。
コピーした図形部分以外が透明なのでウィンドウの背景色であるグレー一色で表示されていることがわかります。
3.保存形式の違い
今回の記事では「PNG」(ピング)形式で保存して画像ファイルを作成しましたがペイント3DではPNGも含めて5種類の形式を指定できます。
大きな違いとしては以下の2点です。
・ファイルサイズの大小
・背景色透過情報の保持可否
まず「ファイルサイズの大小」を見るために同じ画像を5種類の形式で保存したファイルをエクスプローラーで表示すると以下の通りです。
ばらつきがありますが、bmp形式が圧倒的にファイルサイズが大きいことがわかります。
次に「背景色透過情報の保持可否」についてです。
さきほどと同様に同じ画像を5種類の形式で保存したファイルをそれぞれ開いてみます。
「PNG(*.png)」形式
背景が透過されているので、余白部分がフォトアプリウィンドウの濃いグレーで表示されます。
「JPEG(.jpg,.jpeg,.jpe,.jfif)」形式
背景が透過されておらず、余白部分がペイント3Dのキャンバス色である薄いグレーで表示されます。
「Bitmap(*.bmp)」形式
背景が透過されておらず、余白部分がペイント3Dのキャンバス色である薄いグレーで表示されます。
「GIF(*.gif)」形式
背景が透過されているので、余白部分がフォトアプリウィンドウの濃いグレーで表示されます。
「TIFF(*.tiff,+.tif)」形式
背景が透過されておらず、余白部分がペイント3Dのキャンバス色である薄いグレーで表示されます。
ここまでの保存形式による違いをまとめたのが以下の表です。
保存形式 | 透過情報保持 | サイズ |
2D – PNG(*.png) | ○ | 156 KB |
2D – JPEG(.jpg,.jpeg,.jpe,.jfif) | × | 107 KB |
2D – Bitmap(*.bmp) | × | 3,331 KB |
2D – GIF(*.gif) | ○ | 104 KB |
2D – TIFF(*.tiff,+.tif) | × | 230 KB |
この表をみてわかる通り、背景色の透過情報を保持できるのはPNG形式とGIF形式の2種類だけです。
4.おわりに
今回説明の為に使用したExcelの図形から背景を透過した画像ファイルの作成については、Windows標準アプリのペイント3Dで出来るというのを割と最近知りました。
ペイント3Dを知る前まではクリスタを使っていました。
僕の場合はクリスタをもともと使っていたのでクリスタを利用していましたが、背景透過画像を作る為にわざわざインストールするようなものでもないので、ペイント3Dで作成できるのは気軽でいいなと思いました。
ペイント3Dについてはマジック選択という機能もあり、既に透過情報なしで作ってしまった白背景の画像を背景透過することもできるので使えるようになっておいて損はないソフトかなと思います。
以上です。
宜しくお願い致します。